わりましちんぎん割増賃金
更新日 2026-10-14
法定労働時間を超える時間外労働・法定休日の労働・深夜労働に対して、通常の賃金に上乗せして支払う賃金です。最低の率は、時間外25%以上(月60時間超は50%以上)、休日35%以上、深夜25%以上です。
割増賃金は、時間外・休日・深夜に働かせたときに、通常の賃金に上乗せして支払う賃金です(労働基準法37条)。率は法律で最低限が決まっていて、就業規則でそれより高い率を決めることもできます。
最低の割増率
| 区分 | 割増率 |
|---|---|
| 時間外労働(法定労働時間を超える労働) | 25%以上 |
| 時間外労働のうち、1か月60時間を超える部分 | 50%以上 |
| 法定休日の労働 | 35%以上 |
| 深夜労働(午後10時〜午前5時) | 25%以上 |
| 時間外労働が深夜に及んだとき | 50%以上(月60時間超の部分は75%以上) |
| 法定休日の労働が深夜に及んだとき | 60%以上 |
- 月60時間超の50%は、大企業は2010年4月から、中小企業も2023年4月1日から適用されています
- 月60時間の計算に法定休日の労働時間は含めません。法定休日以外の休日(会社の所定休日)の労働は含めます
- 月60時間を超えた分は、労使協定により、引き上げ分の支払に代えて有給の休暇(代替休暇)を与えることもできます
計算のしかた
1時間あたりの賃金 × 割増率 × 時間数 で計算します(残業代のかんたん計算で、その場で計算できます)。月給制の場合、1時間あたりの賃金は、月給を1か月の所定労働時間数(月によって異なるときは1年間の1か月平均)で割って求めます。
次の7つは、割増賃金の計算の基礎に含めません: 家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金。これは限定列挙で、ほかの賃金はすべて基礎に含めます。
端数処理
次の方法は、事務を簡単にするためのものとして、違反として取り扱わないとされています(昭和63年3月14日 基発第150号)。
- 1か月の時間外・休日・深夜の各時間数の合計の1時間未満を、30分未満切り捨て・30分以上切り上げ
- 1時間あたりの賃金と割増賃金の円未満を、50銭未満切り捨て・50銭以上切り上げ
日ごとに時間外労働の端数を切り捨てることは認められません。
よくある間違い
- 名称が「住宅手当」なら何でも基礎から除いてしまう。除外できるのは住宅に要する費用に応じて計算する手当だけで、全員一律の定額などは除外できません(名称ではなく実質で判断します)
- 所定休日の労働にも35%を使う、または法定休日の労働に25%しか払わない
- 月60時間超の50%を中小企業では使わない
クレバー給与計算では、労働基準法どおりの率か会社で決めた率を選んで割増賃金を計算できます。詳しくは労働基準監督署に確認してください。
出典
確認日 2026-10-14
- 労働基準法 第37条(e-Gov法令検索)
- 労働基準法第三十七条第一項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令(e-Gov法令検索)
- 労働基準法施行規則 第19条〜第21条(e-Gov法令検索)
- 厚生労働省「2023年4月1日から月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます」
- 愛知労働局「賃金計算の端数の取扱い」(昭和63年3月14日 基発第150号)
- 愛知労働局「割増賃金の基礎となる賃金について」
- 山口労働局「労働時間の『切り捨て』はダメ!」