月別の給与計算業務
給与計算の担当者が毎月・各月にしなければならない納付・届出・切り替えを、月ごとにまとめました。毎月の定例業務(源泉所得税・社会保険料・住民税の納付など)もこのページで確認できます。
- 1月1月は源泉徴収税額表の切り替え、納期の特例の納付(1月20日)、源泉徴収票・法定調書合計表・給与支払報告書の提出(1月31日)が重なる、1年でいちばん忙しい月です。
- 2月2月は毎月の定例業務が中心です。1月31日の提出期限が休日で2月にずれる年の確認と、3月分から変わる協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率への準備をしておきましょう。
- 3月3月は協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率が3月分の保険料から切り替わる月です。年度末の退職者が出たときの資格喪失届・住民税の手続きもまとめました。
- 4月4月は雇用保険料率の改定(4月1日〜)、協会けんぽの新料率が給与控除に反映される月、新入社員の資格取得届が重なります。4〜6月の報酬は算定基礎届の基礎にもなります。
- 5月5月は市区町村から特別徴収税額決定通知書が届く月です(5月31日まで)。6月からの住民税の控除額を確認し、従業員用の通知書を渡します。子ども・子育て支援金の控除が始まる月でもあります(翌月徴収の場合)。
- 6月6月は住民税が新しい税額に切り替わる月です(6月分から)。労働保険の年度更新(6月1日〜7月10日)、賞与を払ったときの賞与支払届(5日以内)、7月の算定基礎届の準備も始まります。
- 7月7月は算定基礎届、源泉所得税の納期の特例(1〜6月分)の納付、労働保険の年度更新が10日前後に集中します。夏の賞与を払ったら賞与支払届も必要です。
- 8月8月は大きな届出の期限が少ない月です。算定基礎届の決定通知の確認と従業員への通知、9月分からの標準報酬月額の切り替え準備を進めます。
- 9月9月分の保険料から、算定基礎届で決まった新しい標準報酬月額が使われます。前月分を控除する場合は10月支給の給与から控除額が変わります。
- 10月10月は多くの都道府県で地域別最低賃金が改定され、前月分を控除している場合は新しい標準報酬月額の保険料を10月支給の給与から控除します。年末調整の書類の配付も始めます。
- 11月11月は年末調整の申告書を回収・確認する月です。令和8年分は基礎控除の引上げなどの改正が12月1日に施行されるため、改正後の内容で書類を確認します。
- 12月12月はその年最後の給与で年末調整を行い、冬の賞与を払ったら賞与支払届を出します。住民税の納期の特例(6〜11月分)の納入期限も12月10日です。
給与計算の仕事は「毎月必ずある業務」と「その月だけの業務」に分かれます。このページでは毎月の定例業務をまとめ、各月のページでその月だけの届出・納付・料率の切り替えを説明します。
期限は原則の日付です。土日祝日にあたるときの扱いは、出典で確かめられたものだけを書いています。会社の状況によって扱いが変わることがあるので、詳しくは税務署・年金事務所・ハローワーク・市区町村などに確認してください。
毎月の定例業務
| 業務 | 期限 | 提出先・納付先 |
|---|---|---|
| 給与から控除した源泉所得税の納付 | 給与を支払った月の翌月10日 | 税務署(金融機関・e-Taxなどで納付) |
| 健康保険料・厚生年金保険料などの納付 | 対象月の翌月末日 | 日本年金機構(納入告知書で納付) |
| 住民税の特別徴収で控除した税額の納入 | 徴収した月の翌月10日 | 従業員が住む市区町村 |
| 給与明細書の交付 | 給与を支払うとき | 従業員 |
| 賃金台帳への記入 | 賃金を支払うたびに遅滞なく | 事業場で作成・保存 |
源泉所得税の納付
給与から差し引いた源泉所得税は、原則として給与を実際に支払った月の翌月10日までに納めます。給与の支給人員が常時10人未満で納期の特例の承認を受けている場合は、1〜6月分を7月10日まで、7〜12月分を翌年1月20日までに、年2回まとめて納めます。期限が土曜日・日曜日・祝日などの休日にあたるときは、休日明けの日が期限です。
社会保険料の納付
健康保険・厚生年金保険の保険料は、納付対象月の翌月末日が納付期限です。末日が休日にあたる場合は、翌日以降の最初の営業日が期限になります。日本年金機構は毎月10日ごろに前月分を確定させ、20日ごろに「保険料納入告知書」を事業所へ送ります。
会社は、被保険者が負担する前月の標準報酬月額にかかる保険料を、給与から控除できます(健康保険法第167条)。このため、多くの会社では「当月の給与から前月分の保険料を控除する」形になります。
住民税(特別徴収)の納入
市区町村から通知された月割額を毎月の給与から控除し、徴収した月の翌月10日までに納めます。徴収するのは6月から翌年5月までの12回です。従業員が常時10人未満で承認を受けた場合は、6〜11月分を12月10日まで、12〜5月分を6月10日までの年2回にできます(給与からの控除は毎月行います)。
雇用保険料の控除
雇用保険料の被保険者負担分は、毎月の賃金から控除できます。会社が国に納めるのは毎月ではなく、労働保険の年度更新(原則6月1日〜7月10日)でまとめて申告・納付します。
給与明細書の交付と賃金台帳
給与を支払う会社は、金額などを書いた支払明細書を従業員に交付しなければなりません(所得税法第231条)。従業員の承諾があれば電子交付もできますが、従業員から求められたときは書面で交付します。社会保険料や雇用保険料を控除したときも、控除額を本人に知らせる必要があります。賃金台帳は事業場ごとに作り、賃金を支払うたびに遅滞なく記入します(労働基準法第108条)。
毎月の控除額はクレバー給与計算で計算できます。料率や税額表が切り替わる月も、ツールが月に合わせて自動で選びます(社会保険料は保険料の対象月、雇用保険料は締日、源泉所得税は支払日で判定)。
出典
確認日 2026-10-14